情報誌「選択2月号」に「弱点だらけのバイデン政権、民主党版国家の分断の始まり」との特別リポートが掲載され、「言論の自由を許さない不寛容」との見出しが目につきました。
私が、1972年から約1年間、日本・メキシコ政府交換留学生としてメキシコで学んだ時に何度か旅をしたアメリカは、ベトナム戦争中であったにもかかわらず「明るくて、おおらかで、自信に溢れている」国家として映りました。
そして、この見出しに接しあのアメリカがと思った時、昨年12月にお亡くなりになられた槙原稔氏(元三菱商事社長)への惜別の新聞記事を思い出しました。
槙原氏は、日本が占領下にあった1949年夏アメリカの高校へ渡り校内弁論大会に出場し、「人間は生まれながら平等だが、すべての人間が同じということではない。あなた方は米国流民主主義が正しいと信じているが、すべての国に押しつけるのは間違いだ。お互いの違いを理解することが重要だ」と説き、敗戦国の若者が優勝に輝いたとのことです。槙原氏のアメリカ社会の懐の深さに対する信頼は、終生揺るがなかった、との記事です。
2021年のアメリカの姿を目にし、そして「Caina2049、秘密裏に遂行される世界覇権100年戦略」の中国等、大きな歴史の転換期の中の日本の進むべき道は、人に頼るのではなく、自らが切り開いていかなければならないと考えています。